「じゃあ、束縛抜いたら彼氏のことは好きなの?」
澤田くんストレートすぎる!
あまりにビックリして思わず健吾の顔見ちゃった。
ほら・・・複雑な顔しているよ。
伊東さんが『好きです』って言ったらどうするの?健吾おもいっきり傷つくよ。
そりゃあ、伊東さんに『彼氏のこと好きです』って言って欲しいけど、その言葉を聞いた健吾を見たくない。
どれだけ苦しいか私には分かるから・・・
「好きだよ。伊東さんは彼氏のこと好きだよ。好きなのに束縛されて苦しいから悩んでいるんだよね」
答えたのは・・・健吾だった。
悩んでいるのか答えられなかった伊東さんに代わって健吾がそう答えるなんて。信じられなくて息が止まった。
今までの会話を見守って聞いていた健吾がここで伊東さんに助け舟を出した。
健吾が伊東さんを見て、伊東さんも健吾を見ていた。
-・・・もう嫌だー
「私、ちゃんと考えてみます。自分の気持ち、束縛される理由も。ちゃんと話し合ってみます」
「そうだね」
ちゃんと考えると言った伊東さんに、澤田くんはそれ以上の言葉は言わなかった。
健吾も『頑張って』の一言を伝えて、私は・・・その時にできる精一杯の作り笑顔を向けた。
私、やっぱり何のアドバイスもできなかったね。
伊東さんの相談にのるってことだったのに、あまり言葉も出せなかった私はお酒を飲むペースを上げていろんな感情を抑えるようにした。
いつも私と同じように飲む健吾がビール以上飲まなかったので、澤田くんと私でドリンクメニューを見ながら次に飲むものを決めた。
「明日もあるし、遅くなる前に伊東さん送るよ。ちょっと駅まで行ってくるから」
私達が焼酎のロックを選んで注文した時にそう告げて、健吾がスーツの上着を手に持ちながら伊東さんを見て、『行こう』と目で合図した。
「大丈夫ですよ、ちゃんと帰れますから。みなさんとゆっくり飲んでください」
伊東さんが慌てて首を振っている。送っていくのね・・・私の視線が健吾と伊東さんを行き来する。
「だめだよ。今日誘ったの俺だし、もう人通りも減ってきているから一人で帰せないよ。駅まで送ったらまたここに戻って来るから大丈夫、とりあえず行こう」
「はい・・・すいません」
伊東さんは申し訳なさそうにバッグを手にして、中からお財布を出した。
後輩にお金を出させるわけにはいかない。私が止めるしぐさをして、出す必要がないことを伝える。
「伊東さん、ここはいいよ。今日は私達先輩のおごり」
「そんな・・・」
「いいの、いいの。遅くなる前に早く送ってもらいな。健吾もせめて最寄りの駅まで送ってあげないと。私は澤田くんとこれから飲み比べするから、健吾!後で割り勘ね。ね!澤田くん」
自分の気持ちをごまかして澤田くんに顔を向けると、苦笑しながら頷いていた。
「健吾、柚原とこれから飲み本番だから行って来なよ。どっちが勝ったか明日教えるからさ。伊東さんも今日はありがとう、また仕事でよろしくね」
澤田くんも空気を読んでくれたのか、話を合わせてくれた。
そんな澤田くんの言葉に伊東さんも『はい、よろしくお願いします』と笑顔で返事した。
澤田くんストレートすぎる!
あまりにビックリして思わず健吾の顔見ちゃった。
ほら・・・複雑な顔しているよ。
伊東さんが『好きです』って言ったらどうするの?健吾おもいっきり傷つくよ。
そりゃあ、伊東さんに『彼氏のこと好きです』って言って欲しいけど、その言葉を聞いた健吾を見たくない。
どれだけ苦しいか私には分かるから・・・
「好きだよ。伊東さんは彼氏のこと好きだよ。好きなのに束縛されて苦しいから悩んでいるんだよね」
答えたのは・・・健吾だった。
悩んでいるのか答えられなかった伊東さんに代わって健吾がそう答えるなんて。信じられなくて息が止まった。
今までの会話を見守って聞いていた健吾がここで伊東さんに助け舟を出した。
健吾が伊東さんを見て、伊東さんも健吾を見ていた。
-・・・もう嫌だー
「私、ちゃんと考えてみます。自分の気持ち、束縛される理由も。ちゃんと話し合ってみます」
「そうだね」
ちゃんと考えると言った伊東さんに、澤田くんはそれ以上の言葉は言わなかった。
健吾も『頑張って』の一言を伝えて、私は・・・その時にできる精一杯の作り笑顔を向けた。
私、やっぱり何のアドバイスもできなかったね。
伊東さんの相談にのるってことだったのに、あまり言葉も出せなかった私はお酒を飲むペースを上げていろんな感情を抑えるようにした。
いつも私と同じように飲む健吾がビール以上飲まなかったので、澤田くんと私でドリンクメニューを見ながら次に飲むものを決めた。
「明日もあるし、遅くなる前に伊東さん送るよ。ちょっと駅まで行ってくるから」
私達が焼酎のロックを選んで注文した時にそう告げて、健吾がスーツの上着を手に持ちながら伊東さんを見て、『行こう』と目で合図した。
「大丈夫ですよ、ちゃんと帰れますから。みなさんとゆっくり飲んでください」
伊東さんが慌てて首を振っている。送っていくのね・・・私の視線が健吾と伊東さんを行き来する。
「だめだよ。今日誘ったの俺だし、もう人通りも減ってきているから一人で帰せないよ。駅まで送ったらまたここに戻って来るから大丈夫、とりあえず行こう」
「はい・・・すいません」
伊東さんは申し訳なさそうにバッグを手にして、中からお財布を出した。
後輩にお金を出させるわけにはいかない。私が止めるしぐさをして、出す必要がないことを伝える。
「伊東さん、ここはいいよ。今日は私達先輩のおごり」
「そんな・・・」
「いいの、いいの。遅くなる前に早く送ってもらいな。健吾もせめて最寄りの駅まで送ってあげないと。私は澤田くんとこれから飲み比べするから、健吾!後で割り勘ね。ね!澤田くん」
自分の気持ちをごまかして澤田くんに顔を向けると、苦笑しながら頷いていた。
「健吾、柚原とこれから飲み本番だから行って来なよ。どっちが勝ったか明日教えるからさ。伊東さんも今日はありがとう、また仕事でよろしくね」
澤田くんも空気を読んでくれたのか、話を合わせてくれた。
そんな澤田くんの言葉に伊東さんも『はい、よろしくお願いします』と笑顔で返事した。