『…お邪魔します』


「いらっしゃい」


名前も知らない彼の家に入った私は正真正銘馬鹿女かもしれない。


でも、なんとなく彼は何もしない、そう思った。


別に、何かをされた所で私は抵抗しないだろうけど――…



見知らぬ彼の家は、修平さんと家は同じくらいの大きさで、でもモデルルームのように綺麗だった

そして、女の人の匂いがしない。



私を家に入れた時点で、彼はもしかすると、"彼女"という分類の人はいないのかもしれない


セフレならいそうだなあ…



「そんなチラチラ見ないでよー」

照れたように笑う彼に、またドキッとして



『…すいません』


「まあいいよ、ご飯食べて風呂入って寝なよ」



『はい』


二人でTVを見て、他愛もない会話をして

ご飯を食べ終わったあと、風呂に入っていいよ、と一番風呂に進められて断るわけにもいかず入った。


あがった後はドライヤーが置かれていて髪の毛を乾かしてると、彼はお風呂に行くと言って行ってしまった


『…、』


結局、名前分からないなあ