あっという間に学校について、静かに席についた
「おはよ!胡桃!」
『おはよ、舞』
「ねえ!舞聞いてよ!胡桃に彼氏ができました!」
「え!?嘘!どうゆうこと?」
なんて私の席に乗り出してくる舞に、そのまんまの意味と返した
彼女、竹内舞(タケウチマイ)も私の数少ない友達の1人
真っ黒の髪の毛にツインテール
まんまるな目に白い肌
短いスカートにハイソックス
ピンクのカーディガンを着た彼女は、ロリータにはまっているらしい
「――ヤバ」
そんな舞を否定するような声がするとつかさず彩が怒る
ロリータの舞に気の強い彩
私達3人は、孤立している
「胡桃にもいよいよ春かあ」
舞の視線の先は、外
私もそちらに視線を移すと、一面の桜が舞っていた
「舞は彼氏と2年突破して私だけ片思いか…25歳がこんな高校生なんて、相手にしないもんなのかな」
眉にしわを寄せ悲しそうにする彼女を見ると、私まで悲しくなる
舞は幸せそうに携帯の画面を見せる
手をつなぎ、楽しそうにピースをする舞と優しそうなメガネをかけた彼氏
幸せそうだな…
舞は、ネットで知り合った彼と2年とゆう月日もの間、付き合っている
仲良くなりたての頃は彼氏はいないと言っていたものの、実はいたけど遠距離って事を聞き、それから少しするとネットで知り合った、とゆうことをカミングアウトしてくれた
私と彩に嫌われたくなかったらしい
でも私と彩は得に驚く事もせず、人の恋愛なんて、何処から始まるかなんてわからないんだから、と彼女のツインテールの髪の毛を一本ずつ引っ張った
3年間、そしてあと1年クラス替えもない私達は、基本一緒だ
誰か休むことはあっても1人ぼっちになることはまずない
でも――…私達は学校だけの関係
お互いの中学、地元、家までは知らなかったりする
要するに、深入りするのが面倒なのだ