通されたのは、畳のお座敷だった。
机を挟んで、佐藤の向かいに座る。
「………、佐藤、」
「そう焦らずに。一杯、どうぞ。」
運ばれてきた酒を、一口飲む。
佐藤は、オレより強い酒を、一口で飲み干してしまった。
「……酒、そんなに強いやつ飲むの?
体に悪いよ。」
「だから飲んでるんです。」
「………どうして。
なんで死にたいって顔してんだよ。
オレは………、佐藤の考えを変えられていなかったってことなのか?
…あぁ、七年前に変わったとも変わってないとも言わなかったのは、そういうわけ。」
「………。」
「それともオレの、ひとりよがりだった?
勝手に頑張って、空振りしてたってことなのか?」
「………。」
「何とか答えろよ佐藤!!!」
オレが声を荒げると、佐藤はまた酒を一口含んでから、言った。