「それじゃ、よろしくお願いします」
受話器を静かに置いて一息ついた。
就業時間はとっくに過ぎている。
今日も残業か。
時計の針は9時を過ぎていて。
だけど不思議と疲れはない。
周りのデスクには誰もおらず、いつものようなにぎやかさはどこにもない。
さて、あとはこの書類を片付けてから帰るか
それはこれから俺が行く中国での仕事の内容を簡単にまとめたものだ。
それらをパソコンで具体的にこれから業績を上げていくかをまとめていき、
今週中に上へ提出しなければならない。
やることはまだまだたくさんある。
ふと、こはるの事を思い出した。
あいつ、泣いてるんじゃねーか