大雅さんが驚いた顔でわたしを見る。



「でも、チエは俺とは違って」



「わたしの知ってるチエは、責任感が強くて、みんなから頼りにされてて。美人で性格もサバサバしてて。でも、でもね。チエも一人の女の子なんですよ。恋に悩んだり、喜んだりする、普通の子なんです」



チエだけじゃない。


みんな同じなんだよね。



「大雅さんが、一番近くにいるじゃないですか。そばにいて、分かるでしょう」


「俺は」



「大雅くん」


後ろからチエの声がした。チエ、聞いてたのかな。


泣きながら、大雅さんの方に近づいて、そのまま


バシッ!!