「ここからは私が話すよ。」


「真矢、頼んだ。」


拓人は、話すのをやめた


「だけどね、ある日未花は拉致されたの



帰ってきた時には変わり果てていたわ


服はボロボロで、眼の焦点が合っていなかったの……


そした、気持ちいいよって


シンナーを渡してきた。



吸わないと殺す。



そう言われて吸ったの



けど、不思議なことに私達は中毒にならなかったんだ…



だけど、未花はどんどん変わっていった


傘下の奴らが勝手に増えて


傘下の奴らが勝手に薬を持ってきて



それが当たり前になっていたの。



そして、今に至る。



誰も未花に敵わないし、未花が原因だとは誰も思っていない。



だから、未花の信じてしまっている族を潰せないし

未花を信じ続けたいの。



だから、無理なの。何も出来ないのよ…」