私は、本を読んでいて。



(あら…?私、洋書なんて読んでる…!)



ふと…顔をあげると。



いつの間にか……君がそこに立っていて…


ふわり、と春風が君の柔らかそうな前髪を掬って、そこから覗かせた涼しげな瞳が、私の姿を…映し出していた。




「セナくん…。」




(どうして、貴方がここに……?)









彼は、何も言わず……、

ただ、小さく笑みを溢して。





私に……背を向ける。



「待って!セナくん。……話が…あるんじゃないの?」






つい。


そんな言葉がこぼれて。




振り返った君が…



形の良いその口を……開いた。








「unexpected」








「…………。…………は………?」