ねぇ、伝わったかな??

 あたしの思い…

 まおちゃん、いてくれてありがとう…って、思うの。

 家族のことや、病気のことで辛い思いしたよね。

 でもそんなに優しいのは…まおちゃんがいい子だから。

 そして、涼…

 最後の部分…2人のことなんだよ。

 気付かないよね??

 あとで、言うからね…。







 目を瞑っていると、何も聴こえない…。

 やっぱり、ダメだった…?

 ゆっくりと目を開ける。

 目に映る、泣いている人たちの笑顔。


「え…?」

「アンコールッ!
 アンコールッ!」


 つられて涙が出てくる。

 後ろから鼻を啜る音が聴こえて振り返れば、泣いている涼の姿。


「っ…何泣いてんのさ」

「だってぇ〜…」

「アンコール応えてやろうぜ?」

「「「了解!」」」


 マイクを握り直す。

 君に、伝えたいんだ…。