たとえ今家族からシカトされてたって、涼はこうやって元気に育ってる。

 自分の子供に手をあげるなんてありえない親だけど、涼を生んでくれたんだから…。

 涼の両親にも、感謝したい。


「っ…あぃかぁぁ〜!」

「ぐふっ!…あ〜も〜泣いちゃえ!
 誰にも言わないから!」

「あ"い"があ"り"がじょーーー!!
 わぁぁぁーーーーーん!!!!」



 ―――本当はただ、生まれてきてくれてよかったって。

    ただ、そう言ってほしかった…。



 子供のように泣き叫ぶ涼の姿は、見ていて痛かった。

 でも、そんなことあたしに話すって、すっごい勇気がいったよね。


「ずっと一緒にいるからね…涼」


 涼を抱きしめながらあたしは決めたんだ…。







「おっそーい!!!」


 ―スッパァーンッ!!


「いったぁ!!ちょ…っ、クリーンヒットしたんだけど!!」


 光のチョップがあたしに炸裂する。