上履きはズタボロ状態で履くことなんか出来ない。

 机には『死ね』『消えろ』『人殺し』の文字。

 友だちがいるから大丈夫、そう思ってたのに――…


「まじ最悪だよね?!
 お前が死ねって感じー」

「ただの疫病神じゃんー!
 チエも殺されるかもー!」


 お兄ちゃんは、結構モテてたから…友だちも敵になった。

 だからあたしは人を信じれなくなった。

 秦ちゃんやお母さんはあたしのせいじゃないって言ったけど

 そんなコトバも、信じれなくなった。

 心ではどう思ってるか、わかんないし。

 だから、知ってる人が誰もいない、この学校に来たんだ。

 うちの家は中学校区域外だったし、転校するのも楽だったから…。

 アイツに会うことも、もう一生ないって思ってたのに――…!