ある日、手帳を拾った。
それが悪夢の始まりだった…。
「あ、お兄ちゃんちょっと待ってて!」
「ん、おー」
落ちていた手帳を拾って、さっきすれ違った人を追いかけた。
手帳って無くすと大変だよね!
「あの!手帳落としましたよ!」
「え?あ、ありがとうございます」
うわ、綺麗な人…!
男の人、だよね…?
雰囲気が柔らかくてつい止まってしまった。
「あ…どうぞ!
じゃああたしはこれでっ」
「あ、名前は?」
「いやいや、そんな名乗るほどのもんじゃないんで…じゃあ!」
あー、何か綺麗な人って苦手だよ!
早くお兄ちゃんのとこ行きたい!!
ダッシュで戻るとお兄ちゃんは塀に寄りかかって待ってくれていた。
「ごめーん!!」
「ん、よくやった。
いい子いい子」