「ええぇ!?
 ちょ…っ、あたしやるなんて一言も…ッ!」

「ゆったじゃん」


 ニヤリ、とあたしより下の方からあたしを見る小ザル。


「はぁ?いつゆったんですかぁ?
 何月何日何時何分何秒地球が何回回ったとき?」

「懐かしいネタ引っ張り出すな!ついさっきだって」

「ついさっき??…あ…」


 『あたしやるなんて一言も…』

 確かに「やる」とは言っちゃった…

 言った…けども…ッ!


「あれはナシに決まってんでしょ?!」

「誰がいつ決めたんだよ!!」

「今さっき藍架様が決めたのよ!!」

「自分に様つけて言ってんじゃねぇよッ!!」

「うっさいわねッ!!
 だいたいあんたこそ人の揚げ足とるようなマネしてッ!!」


 いつまでも続きそうな子供染みた口ゲンカを

 君が止めたんだ。


「はーい、ストップストップ。
 2人とも落ち着けって」

「「落ち着いてるけどこいつがッッ!」」

「落ち着こうな?」

「「へい…ハモんなッ!!」」