家いるの気まずいし…。


「あたし、外行ってくるね…」

「は?もう暗いし、危ないぞ?」

「友だちが迎えにくるから大丈夫、」


 押し切って、家を出た。

 あたし、やっぱり変わってないのかな…。

 なおにぃの死を、受け入れられない。

 もう、3年も経ったのにね…。










 歌うために来るのは、久しぶり。

 定位置についてMelody heartを取り出した。


「久しぶりだね」

「うん、ごめんね大和くん…」


 謝れば笑って許してくれる。


「新曲?」

「うん」


 3回くらい深呼吸して、弦に指とピックをあてた。

 さっきはごめんね、春樹。

 でもね、この歌に…嘘はないよ。