涼は笑った。

 でもその笑顔は今にも崩れそうで

 それでも気丈に笑う涼に鼻の奥がツンとした。


「笑うなばかぁ…」


 泣かない涼の代わりに、あたしが泣くから。

 ねぇ?神様…

 何で涼ばっかり、辛い目にあうの?

 涼はこんなに優しくて、いい子なのに。

 もっと涼を見てあげてよ。

 大っ嫌いだよ…神様なんて。

 もっと涼を幸せにしてあげてよ?

 何であたしの大切な人たちばっかり…。

 何であたしの大切な人たちを傷つけるの?

 何で…ねぇ、教えてよ…。

 大っ嫌いな神様…。