駅前のイルミネーションは毎年豪華で、点灯式には人がいっぱい来る。

 そんなところでライブ出来るなんて…!


「時間ねぇから、涼、すぐに連絡してくれ。
 真っ白で…クリスマスっぽくな。
 お前らはファーとか付けてもらって、俺らはスーツっぽくしてもらえると助かる」

「りょーかいしましたぁ☆」


 そう言ってメールを打つ涼。


「ねぇ芳斗」

「どうかしたか?」


 大分高い位置にある芳斗の目を見ながら話す。


「衣装作ってくれる人ってさ、涼の友だちなの?」


 芳斗は涼と付き合ってるんだし…知ってるよねぇ?


「…涼のおばだ」

「へぇ!デザイナーさんか何か?」

「あぁ、アパレル関係の社長らしい」

「社長?!」


 すごい…あ、お金持ちなんだっけ。


「そういえばクリスマス、2人会うの?」

「あぁ」

「…」