この人…似てる……。


「ところで、小ザル見なかったか?」

「小ザル…??
 こんなところにいるんですか?」

「ああ、いや…」

「ヨシトーーー!!
 おー待ーたーせー!!!!」


 校舎から走ってきた"そいつ"は

 走りながら鞄をこっちに放り投げて、軽々と校門を飛び越えた。

 たしかに…小ザルだねぇ…。

 遠くから見てもわかる金色の髪に

 たくさんつけられたピアス。

 そして、小柄な身長。


「さっき変なヤツに会ってさー。
 そうそう、ちょうどこんな…あ?!」

「小ザルがいた…」

「小ザルゥゥゥゥ?!?!?!」


 あたし(162センチ)より小さくて元気なそいつは

 たしかに小ザルだった。


「うっせぇ、チービ!!」

「それは誰を基準にして言ってんのかな…??」

「ヨシトに決まってんだろ?
 チビだよな、ヨシト?!」

「…」


 こいつ…バカだ…