ドキドキと、心臓の音が加速していく。



「うっ、ウソじゃないよね、?」



「ウソじゃねぇよ。ウソでこんな恥ずいこと言えるかよ。」



ギュッと神矢くんは抱きしめてくる。


なんだか……夢みたいだ。



「零士のことは…オレが蹴りつけるから。」



「……零士くんのこと?」



そう聞くと、神矢くんはあたしの身体をゆっくり離した。



「芽衣はオレだけに惚れてるって言ってやんの。」



あ……まだ零士くんと付き合ってると思ってる?



「そ、そのことなんだけど……本当の気持ちに気づいて零士くんにはちゃんと……一緒にはいれないって結構前に……」



すると、神矢くんは怪訝そうな顔をした。


「は?じゃあ何でそのこと早く言わねぇんだお前っ!恥ずい勘違いさせんなよっ」



なんて、頬を赤くしている。


焦ってる神矢くんなんて珍しくて思わず笑みがこぼれる。