すると、神矢くんはあたしの髪を弄くり始める。
「な、何すんの!!?」
「うるせぇ、ジッとしてろ。」
頭をがっちり抑えられ鏡と正面に座らされた。
神矢くんはコームやらスプレーやらを駆使し、あたしの髪をひとまとめにして上でお団子にした。
「ん、可愛いじゃん。」
最後にピンク色の簪をあたしのお団子にさした神矢くんは鏡を見て言った。
「……わ、すごい……ありがとう」
「だろ?オレって天才だから」
神矢くんは鏡の中のあたしに微笑んだ。
「ねぇ、神矢くん何で着付け出来るの?」
「ん〜?そりゃ脱がしたら着せなきゃなんねぇから?」
と、イジワルに笑った。
忘れてた。この人は遊び人だった。
聞くんじゃなかった、ハハっ。
やがて、時間になりあたしは薄く化粧をしてリビングに向かうと神矢くんがソファーで寝転がっていた。
「神矢くん、花火大会行かないの?」
「ダルイから行かねぇ。まあ、大勢誘われたけどな。」
へ、へぇ〜さすがプレイボーイ。というか遊び人。