あたしの目に溜まった涙を最後に拭いて、かすみんは真っ直ぐにあたしを見た。




「そうと決まれば早く柳先生に気持ち伝えないと…いけないんだけど…」




かすみんの顔が曇った。




何？どうしたの？




口ごもってる、かすみん。




何となく分かる。
和穂(あいつ)があたしのことを何でも分かるように、




あたしだって和穂のこと大体分かる。




生まれた時から一緒にいるんだから。




「…あいつに口止めされてるんでしょ？いいよ、もう気付いてるから」




どうせあの悪魔の考えることだ。




自分の予期せぬことがあれば、口封じするはず。