すると最後の問題でペンが止まった。
ふっ…
笑うつもりはないのに、自然と出るニヤけ。
詰めが甘かったな、クソガキ。
この時には眠かったのかは知らねぇが、最後の問題だけ計算ミスしてやがる。
何だよ、カッコ付きの計算はカッコ内が先だろうが。
何かけ算先にやってんだよ。
くくっ、愛羅の余裕の表情が思い浮かぶ。
よし、起きたら早速お仕置きだな。
よく眠る愛羅の頭を優しく撫でる。
そして起きるはずのない愛羅の耳元に唇を寄せて囁く。
「…逃げんなよ?」
【side end】
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