嬉しさに浸っていると、かすみんが爆弾投下。
「…よかったわ、これで愛ちゃんも一人でいなくていいのね。
柳先生とはやっとくっついたし、椎名さんとも友達になれたし、自分のことのように嬉しいわ」
「ちょ、かすみん!?」
思わずかすみんの口を塞いだけど、もう遅かった。
「…柳先生と愛羅ちゃんが…くっついた……?」
聞かれてしまった。
椎名さんに、和穂とのことを。
すぐに椎名さんの目がキラキラと輝いた。
「それってほんとなの!?
わぁ、付き合うことになったんだね!
うん!やっぱりすごくお似合いだよ!!」
こういう子ってこういう話好きそうだと思ってた矢先、その予想が当たってしまった。
何を想像しているのか、椎名さんの周りには花が舞っている。
かすみんを睨むと、かすみんは申し訳なさそうに手を合わせている。
すると何かを思ったのか、椎名さんは「あ…」と声を漏らした。
椎名さんの方を向くと、椎名さんはユルユルの笑みであたしを見た。
「…柳先生と付き合うってことは、愛羅ちゃんは先生と恋人ってことだよね…?
き、き、き、禁断の恋…!?」
「…き、禁断!?」
言われて気付いた。
あたしは生徒で、和穂は先生だった。
物心ついた時からずっと一緒にいたから、気付かなかった。
普通に自然な流れで恋人になってしまった。
高校卒業まで、あと一年とちょっと。
これからが波乱の幕開けだった……--------
【END】