あれから和穂の熱はすっかりよくなり、でも帰らせてはくれずしばらく和穂の家に泊まった。
和穂の家には何度か来たことがあるけど、恋人になってから行くのは初めてだったし、それなりに緊張した。
色んな意味で。
そんなあたしを見て和穂は一言。
『襲うのは高校卒業してからだから、安心しろ』
体内の水分が一気に沸騰して、顔も赤面。
あたしは和穂の顔面に座布団を投げつけた。
「…なるほどね、愛ちゃん幸せそうでなによりよ」
「…か、かすみん?目が笑ってないけど……」
休み明けの今日は保健室で協力してくれたかすみんに休日のことを話した。
そして、和穂と恋人になったことも。
男嫌いのかすみんは終始怖い笑みを浮かべていた。
「…あーあ。あの男に愛ちゃんはもったいないわ。
男なんて…男なんて…」
途中から全ての男に対して嫌味を言いだすかすみん。
あたしはただ苦笑い。
するとかすみんがいつもの優しい笑みであたしを見てきた。
「ま、あいつのおかげで愛ちゃんも変わったから良しとするか」