ゆっくりと口を開ける。 そこに容赦なく入ってきたぬるりとしたもの。 力が抜けていく。 このまま感情が昂ったら、眠り病の服症状・カタプレキシーが起きてしまいそう。 薬を飲んでいても。 和穂の舌はあたしの口内を掻き乱していく。 歯列をなぞってはあたしの舌と絡め、吸い上げる。 そして名残惜しそうにちゅっと音を立てて唇が離れた。 互いの唇からは銀の糸が繋がるように出た。