「なんだったら僕の店で少し休んでってもいいよ?」


男の人がドアを指しながら
気を使って言ってくれた


(そー言えばさっきも"店"って言ってたなぁ…

…なんの店?)




ドアの前のおしゃれな看板には《hope》と書かれていた



(あ…『hope』?


沙保たちがネックレスを作ったとこ?

んじゃこの人が
アレを作ってくれたのかなぁ…)




「無理強いはしないけど、どうする?」


しばらく1人で考え込んでいたところ
その男の人が聞いてきた



『…ありがとうございます。
でも今日は帰りますね』


「そう。わかった。
気をつけてね」


にっこり笑って
手をあげて

男の人は"店"の中に入っていった





(…いつかお礼を言いに来ます…)