「ミサンガ、サンキュ!」


そう言って、右手につけたキサンガをこちらへ見せてくる大志。


その姿がいつもの何倍にもかっこよく見えて「べ、別にたいしたことじゃないし!」と、思わず突き放すようなことを言ってしまった。


それでも、大志は笑顔を浮かべたままだったので、少しホッとして教室を出たのだった。