~千沙side~

幸せそうな桃花ちゃんを見てあたしはホッとしていた。


よかった。


強にとって桃花ちゃんは特別な存在だなって、あたしも恋羽も思ってたんだ。


みんなが笑顔になったその時だった。


大志が「あっ……」と、小さく声をあげた。


「どうしたの?」


と聞きながら見ると、腕につけていたミサンガが切れて床に落ちている。


「ミサンガ、切れたんだ!!」


「あぁ。やっと願がかなったってことだな」


そう言って、大志が笑う。