なんだよこれ。


こんな感情、初めてだ。


それは俺にとって今まで味わったことのない、最上級の喜びだった。


「桃花……」


俺は、そっと桃花から身を離した。


「なに?」


「俺……。こんな情けない奴だけど、でも……」


そこまで言って、呼吸を整える。


「俺と、結婚してくれないか?」