だって、俺が父親ってことだろ?


子供って……なんだよそれ。


それってすげぇことじゃん。


俺は思わず桃花を抱きしめていた。


「すっげぇなお前! 母親になるのか? それで俺は父親になるのか!?」


「そうだよ、強。あたしたち、お母さんとお父さんになるんだよ」


穏やかな声が腕の中から聞こえてくる。


それを聞いた瞬間、胸の奥の方から暖かな感情がこみあげてきた。