俺がそう言うと、カナタは一瞬押し黙った。


その沈黙は、女が弱点だということを肯定しているようなものだった。


「カナタ? 本当に女が弱点なのか?」


《弱点……というか……》


モゴモゴとくちごもり、はっきりしない。


《元々は、そうだったんですけど……。今はグループが大きくなりすぎて、もうそんなの関係なくなってますよ? 俺自身、赤旗の本拠地を知らないですし》


「なんだと?」


チームの一員であるカナタが赤旗の本拠地を知らない?


そんなこと、あるんだろうか。