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港へはほんの5分ほどで到着した。


いつもの数倍は飛ばしてきたから、当然か。


港のすぐ近くには、灰色の大きな倉庫が置かれている。


俺も、喧嘩の時に何度も足を運んだ場所だ。


俺は、バイクを置くと倉庫のシャッターの前に立った。


この中にカナタと千沙がいる。


「カナタ!! 1人で来たぞ!!」


俺は、シャッターへ向かって声を張り上げた。