携帯を切った途端、またすぐになりだした。

私は一瞬携帯を落としそうになりながら、

それでも何とかそれを阻止して、携帯に出た。

「も、もしもし」


『携帯繋がらなかったが、どうかしたのか？』

「？！」

今度の着信は、もちろん飛鳥さん。

みっちゃんと話をしてて、繋がらなかったみたい。


「す、すみません、友人から電話だったもので」

私は必死に謝罪する。

・・・すると、飛鳥さんはクスクスと笑っている。

・・・なんで？

『そんなに必死になって謝らなくていい・・・

それより、行く準備は出来たのか？』


「え、あ、はい」


『じゃあ、迎えに行くから』

「はい…外で待ってます」

そこで通話は終わった。

…デート、初体験の私。

しかも、好きな人と・・・

一体どんな、デートになるんだろう・・・

ドキドキ、と期待し、でも、不安もあって、

不思議な心境だった・・・