「みっちゃん?!」

電話の相手は、飛鳥さんではなく、

みっちゃんだった。


『で?どうだったの?告白できた?』

「告白も何も、眠っちゃってるんだから、

それどころじゃなかったよ~・・・

朝目覚めるまで、飛鳥さんがこの部屋にいた事すら

知らなかったんだよ・・・」


『ウソ?!…私はてっきり、社長は薫子を起こしてるものだと

思ってたのに…』


そう言って受話器越しにガッカリしてるみっちゃん。


「もぅ!何で起こしてくれなかったのよ」

私はみっちゃんに、怒って言う。

でも、本当に、今朝は驚いたから・・・


『ゴメン、ゴメン、でもさ、朝起きたら社長がいたとか・・・

羨ましすぎるんですけど・・・

そう言えば、今社長は?』


「今一旦、家に帰ってる」

『…一旦?』

「…デート、することになった」

『そうなの?!よかったじゃん!

じゃあさ、今日が告白するには、絶好の告白日和じゃない』

「・・・そのつもり」

『そっか、そっか。ついに薫子も・・・あ。

これ以上は邪魔しちゃ悪いね・・・

頑張んなよ?』

「うん」

あっという間に、電話は切れた。