それからの私たちは、仕事の話しや、

日常の何でもない話をして、楽しい一時を過ごした。


…自分の思いとは全く違う理由で呼ばれた今日。


まさかの告白に、内心はドキドキしっぱなしだったけど、

飛鳥さんの優しさに触れ、そのドキドキが

なんだか心地よく感じていた。


食事を終えた私たち。

飛鳥さんは迷うことなく、私を自宅まで送り届けてくれた。


「今夜はありがとうございました」

車を降り、笑顔でお礼を言う。

飛鳥さんもそれに応えるように、笑顔で言った。


「こちらこそ・・・

薫子と話せてよかったよ・・・また今度」

そう言った飛鳥さんは、私に軽く手を振り、

車を発進させた。


…私は、その車が見えなくなるまで、

見送っていた。


私は飛鳥さんが好きになった。

まだ会って、3度目だから、もちろんその好きに、

恋愛感情などない。

でも、今日色んな話をしてみて、

飛鳥さんの誠実な性格、優しさ、紳士的な所に触れる事が出来て、

そこが好きになった。

男の人って、皆こんなに素敵な人ばかりなのかしら?

そんな事を考える自分がいた。