そう言った須藤課長の株は急上昇。

元々、人気のあったイケメン課長だっただけに、

女子社員達からの、人気は上がる一方だった。


「…すみません、助け舟を出してくれて、

ありがとうございました」

私は心からの言葉を言う。…この写真は事実だけど、

事実だと、話が広がると、何も良い事はないから。


「・・・いいんだよ、これ、オレの仕掛けた事だから。

礼を言われるような事じゃない」

ありえない事を口にした須藤課長。


「…貴方って人は」

私は怒りと呆れとが入り混じって、溜息しか出なかった。


「オレの人気は上がるし、もしかすると、君と社長の仲も、

壊れてくれればッテ思ってたんだ」


「…どうして私なんですか」

「…君が俺にとって、最高の人だと思ったからだよ」


「…私にとって最高な人は、後にも先にも、

西条飛鳥、ただ一人です」

私は凛とした態度で言い放った。


「天然と、その凜としてるギャップがたまらないんだよ」

「イヤ!やめて!」