須藤課長に教わりながら、色々な仕事をしていく。

「・・・西条さん、オレは全く構わないんだけどね」

「・・・はい?」


デスクから、視線をあげると、須藤課長が掛け時計を指差した。

「もう、8時になるんだけど、帰らなくていいのかな?」

「・・・あ!」

…時計は午後8時。外はもう真っ暗になっていた。


「社長も、まだ仕事中だとは思うが、奥さんがまだ帰らないのは、

きっと心配だと思うけど」

そう言って微笑んだ須藤課長。


「…そうですね、早く帰らなきゃ」

そう言った私は慌てて、片付けを始めると、鞄を持ち、

席を立った。・・・?!

よりにもよって、スカートが、何かに引っかかって、取れない。

慌てれば、慌てるほど、更にひどくなる。



「もう、そんなに慌てるから、ほら、貸して」

そう言った須藤課長は、私のスカートの引っ掛かりを取り始めた。


「・・・すみません」

「また、大分酷い事になってるな」

須藤課長も苦戦してる様子。

私は黙って見守るほかない。