「今月中に、籍を入れる事」

「・・・はい?」

・・・籍を入れる?


「俺の妻になることが条件だ」

「?!」

・・・籍を入れるとは、星野から、西条に変わる。

そういう事。私は正式な飛鳥さんの妻になると言う事。


「それが呑めるなら、働いてもいい」

「・・・なんで、そうなるんですか?」

私は訳が分からず、飛鳥さんに問いかける。


「今は、質問は受け付けない。帰ってから、応える。

俺は外に出なければいけないから、もう行くぞ」

そう言った飛鳥さんは、須藤を一瞬睨み、会社を出ていった。


呆気にとられた私は呆然と立ち尽くす。


「…オレに、ヤキモチ、妬いたんじゃないかな」

「・・・へ?」

突然の須藤の発言に変な声を発する。


「プッ・・・声が裏返ってるよ」

「///」


「社長の婚約者だとは思いもしなかったよ。

知り合いに会いにって、社長の事だったんだね」

「・・・はい」