「星野さんを、デザイン課に引き抜いてました」

「・・・何?」


「この図面に書き加えてくれたんですが、

凄い才能をお持ちのようで、是非、デザイン課で

働いてほしくて」

恐る恐る、でも真剣に須藤は飛鳥さんに言った。



「・・・薫子、デザイン課で働きたいのか?」

「・・・」

服でも、空間でも、デザインするのは好きだ。

だから、もし働けるなら、働きたい。

仕事をするのも、好きだし。


「…そうか、働きたいのか」

「・・・へ?」

口に出していなかったんだけど。


「顔に、働きたいって書いてあるぞ」

「・・・」

私は思わず顔に手を当てた。


「・・・働いてもいい」

「「本当ですか」」

私と須藤の声が重なる。


「ただし、条件がある」

…条件。…それは一体?