玲子さんの言葉でハッとする。

…私って意外とわかりやすい、と言う事。


「・・・で？誰に会いたくて来たの？」

「・・・」

…飛鳥さんと付き合って、尚且つ今、同棲していると、

玲子さんは知らないわけで。


「・・・言ってくれなきゃ、わからないし、

通してあげられないわよ？」


・・・そうよね？…言わなきゃダメよね。


「・・・西条社長に」

「…エ？社長？」

私の言葉に、目を見開いた玲子さん。


「…付き合って・・・るの？」

「・・・は、い。・・・会いに行っても、いいですか？」


しばらくの沈黙。…玲子さん、何を考えてるの？

不安は募る一方。


「…玲子さん？」

「もう！」

「ヒッ！」

急にガシッと両肩を掴まれ、私は怯えた声を出した。


「いい！」

「へ？？」

「羨ましすぎ！！分かった、さっさと行きなさい。

秘書室には連絡しておくから・・・あ。

もちろん、社長には内緒で来たんでしょ？」

「・・・はい」