…眩しい光が瞼に差し込む。

眩しくて、目が覚めた。・・・そしてゆっくりと目を開けた。



「起きたか、お嬢様?」

ビクッ。…私は飛び起きた。

そして布団を目のあたりまでかぶり、そちらを凝視する。


「会社辞めたんだってな?」

「…何で知ってるの、お兄ちゃん」

私のベッド脇に座り、私を見据えているのは、龍之介。


「知ってるに決まってるだろ、石坂と安藤は友達だからな」

「・・・」


「・・で?辞めた理由は?」

「・・・」


「・・・まさか、星野組の娘だと言う理由で辞めたんじゃないだろうな?」

「・・・」


目を泳がせる私に、大きな溜息をついた龍之介。

「…まぁ、辞めた事はいい。西条の社長とはどうなったんだよ?」

「・・・別れた」

「お前は、バカか?」

「なっ!」

「それとも西条の社長の方が、バカなのか?」


「飛鳥さんの事、悪く言わないで」

「…前者が正解のようだな」

…墓穴を掘ってしまった。