「…そろそろ、会社に行く準備をした方が、いいんじゃないか?」

そんな言葉が頭に降ってきてハッとした。

そして、私は慌てて、飛鳥さんの腕時計を確認する。

・・・午前6時50分。

…ヤバい、ヤバすぎる。まだ何一つ身支度も済んでいない。


「飛鳥さんも、家に帰った方がいいですね!」

「・・・そのようだな」

そう言った飛鳥さんは苦笑いをした。

…だって、ずっと座り込んだまま居眠りをしていたせいで、

スーツがしわくちゃ。


「…また後でな」

「///!!」

チュッと軽くキスをした飛鳥さんは微笑むと、

下へと降りて行った。

…それから数分、私は動くことを忘れた。

飛鳥さんとのキスは大好きだけど、ドキドキしすぎて、

考える事を忘れてしまうから。


…私はまた我に返るなり、

慌てふためく羽目になった・・・