玲子さんにお礼を言い、私は受け付けの椅子に座った。

玲子さんが休憩に入ってる間、

何事もなく済めばいいんだけど・・・

そんなことを思いながら仕事をしていた。


「・・・あの、すみません」

「はい?えっと・・・どちらの方と、アポを?」

私は笑顔で相手に問いかける。

…相手は苦笑いをしながら、

私を指差した。


・・・?

私はキョトンとする。

何で私を指したのか?全く身に覚えのない・・・


「私、西条社長の秘書をしております石坂と申します」

「そうなんですか?…初めまして・・・で?」


用件が見えてこないので、どう返していいかわからず、

変な質問の仕方をしてしまった。


「西条社長から伝言を預かってまいりました」

「・・・はぁ」

首を傾げる私に、石坂さんはクスクスと笑う。

相変わらず何の用なんだか、わかっていないんだなと、

思ってる私の事が可笑しいらしい。


「この紙に書かれた場所に、指定された時間にお越しください」

「…誰がですか?」

「…プッ。…もちろん、貴女ですよ、星野さん」