「こんにちはー、優月ちゃん。えっと、こちらは?」


すでに着替えをすませた静華ちゃんが、近づいて来た。


「静華ちゃん、こちらは瀬名裕樹君。瀬名君も同じクラスなの」


「はじめまして。甲斐静華です。蒼甫とは幼なじみでサーフィン仲間なの。よろしくね」


静華ちゃんはそう言うと、すごく綺麗に笑った。


「よろしく」


瀬名君も口角を上げて笑った。


「お待たせー。瀬名も優月もせっかくだから、何か食いに行かない?」


着替えをすませた蒼甫君が、走って来た。


「いいよ。優月も大丈夫?」


瀬名君に聞かれて、私は大丈夫だよと答えた。


「ちょっと、蒼甫っ。私も混ぜなさいよ」


静華ちゃんが蒼甫君の肩に手を置いて言う。


「あー?お前は来なくていいっつうの」


蒼甫君にしては冷たい答えに、ドキドキしてしまう。


「はー?何よ?冷たいわね。
聞いたー?優月ちゃん。
蒼甫ってひどいよねー。
優月ちゃん、あたしも行っていいよねぇ?」


なぜか私に話をふられたので、もちろんと答えるしかなかった。


「やっぱり優月ちゃんは優しいわ。それに比べてアンタは」


蒼甫君をギッと睨む静華ちゃん。


「お前なあ」


あきれた顔の蒼甫君。


こうして私達は、四人で近くのファミレスに行くことになったのだった。