「優月…っ」


蒼甫君の優しい声が、私の耳のすぐそばで聞こえる。


ガッシリとした力強い腕。


厚い胸板。


蒼甫君の感触、匂い、息遣い。


全てがなつかしくて、いとおしい。



「会いたかった。

すげぇ、会いたかったよ。

ずっと俺。

ずっとこうしたかったんだ…っ」



「私も。

会いたかった…。

ずっと、ずっと。

抱きしめて欲しかったの…っ」



そう言うと蒼甫君は、さらに力を込めて私を抱きしめた。