「別に二人に隠してたわけじゃないんだけどさ、学校の連中に知られると見に来られたりして面倒くさいから、あえて言わなかったんだよ」


なるほどねと、私とさっちゃんは頷いた。


「あ、そうだ!優月。バイト探してるんだろ?」


蒼甫君が突然思い出したように声を上げる。


「うん。探してる…」


ちょうどいいバイトがあるといいんだけど。


「おじきに聞いてやるよ。
冬休みの間だけのバイトなら、多分なんか紹介してくれると思うよ」


「えっ?ホントに?」


「おい。大丈夫なんだろうなー。
あのおじさんの紹介で」


瀬名君が眉間にシワを寄せる。


「おじきは顔が広いんだよ。
優月にぴったりのバイトがあるはずだよ」


カフェのアルバイトが無くなって、どうしようかと思ってたんだよね。


瀬名君はちょっと不服そうだけど、私はすごくありがたい。