「ん…」


優月が振り返る。


「ご、ごめん。目が覚めた?」


ちょっと力入れ過ぎたかな…。


「ごめん、瀬名君。私、完全に眠ってたみたい」


「いいよ」


「あったかいと眠いね」


「なんか、優月っていつもそう言うね」


「ふふっ。ホントだね」


「なぁ…」


「ん?」


「もう少しこうしてていい?」


「え…?」


「こうやって、抱きしめてていい?」


黙り込む優月。


やっぱ…、まだこういうのはダメかな…。


「……いいよ」


優月…。