この頃テレビをつけると、時々蒼甫君の姿を見るようになった。
映画のCMもそうだし、色んな番組に映画の宣伝で出ているようだった。
そのたびに、胸が苦しくなっていた。
期末試験の準備や、洋平君の家のバイトで必死に気持ちを紛らわしてみるけど、どうしても胸が痛かった。
そんなある日のこと。
「おい、竹内」
誰かと思って見上げると、私の席の前に座る桐谷君の姿があった。
桐谷君はなぜかいつも、私によく話しかけてくる。
たいてい良い話ではないけれど。
「お前の彼氏、最近ここに来なくなったよな」
無意識に眉間にシワが寄ってしまう。
「アイツ、この頃よくテレビ出てんじゃん。
人気出て来てんのかねー」
何が言いたいんだろう、全く。
「アイツ、有名になったもんだから、お前のことどうでも良くなったとか。
もしかしてお前フラれた?
髪切ったのも、もしかしてそのせい?」
ギリッと奥歯を噛み締める。
手に勝手に力が入る。
「どーしたー?やっぱ図星?」
映画のCMもそうだし、色んな番組に映画の宣伝で出ているようだった。
そのたびに、胸が苦しくなっていた。
期末試験の準備や、洋平君の家のバイトで必死に気持ちを紛らわしてみるけど、どうしても胸が痛かった。
そんなある日のこと。
「おい、竹内」
誰かと思って見上げると、私の席の前に座る桐谷君の姿があった。
桐谷君はなぜかいつも、私によく話しかけてくる。
たいてい良い話ではないけれど。
「お前の彼氏、最近ここに来なくなったよな」
無意識に眉間にシワが寄ってしまう。
「アイツ、この頃よくテレビ出てんじゃん。
人気出て来てんのかねー」
何が言いたいんだろう、全く。
「アイツ、有名になったもんだから、お前のことどうでも良くなったとか。
もしかしてお前フラれた?
髪切ったのも、もしかしてそのせい?」
ギリッと奥歯を噛み締める。
手に勝手に力が入る。
「どーしたー?やっぱ図星?」