夢を見た。


久しぶりに蒼甫君に会う夢を。


桜が咲き乱れる公園で一緒に桜を見た。


蒼甫君がにっこり微笑んでくれて。


私の首に、ピンクの石のついたネックレスをつけてくれた。


そして、桜の木の下で、私と蒼甫君はキスを交わした。


優しい、優しいキスを…。


でも、目が覚めて。


それは夢だったと気づいた。


涙が頬に流れていた。




それにしても、頭がガンガンする。


これは何なんだろう?


っていうか、どうして私は自分の部屋にいるんだろう?


出来るだけ頭を振らないように、ゆっくり階段を下りる。


「おはよう、お母さん」


「優月、大丈夫?」


「頭がガンガンする」


「二日酔いね」


「二日酔い?」


「覚えてないの?あなた昨日、水と間違えて日本酒飲んで倒れたのよ」


「えぇっ?」


「ここまで男の人が送ってくれたのよ」


男の人?