さっきからなんなんだ、あの二人は。


コソコソ話しやがって。


あームカつく!


イライラする。


優月も優月だ。


瀬名という彼氏がいながら、洋平にまで…。


いや、違う。


洋平が馴れ馴れしいんだ!!


「神崎君、ビールお代わりしていいかな?」


「あ、どうぞ。すみませーん」


「はーい」


優月がぱたぱたと近づいて来る。


「あのー。ビールお代わりで」


「はい、かしこまりました」


そう言ってカウンターに戻る優月。


アイツよく働くよな。


イヤな顔ひとつしないで…。


他の客にも笑顔で接して。


バカ優月。


せつなくなるだろ?