「ふぅ~!」


なんとかベッドに瀬名君を寝かせることが出来た。


「ホントにごめんなさいね。ご迷惑かけちゃって。こちらへどうぞ」


私達はリビングへと案内された。


「飲み物は沢山冷蔵庫に入れてあるから、自由に出して飲んでくださいね。

お菓子なんかはこの袋に入ってるし、お風呂はここだから、どうぞ自由に使って」


お母さんはテキパキと私達に案内してくれる。


「お母さん、明日も早いでしょ?あとはいいわよ。私がやるから。ゆっくり休んで」


お姉さんがパタパタとお母さんの部屋から出てきた。


「ごめんなさいね。どうぞ気兼ねなくゆっくりして行ってくださいね」


「はい、ありがとうございます」


私達がお礼を言うと、お母さんは瀬名君の寝ている部屋へと入って行った。


ふと視線をお姉さんに向けると、笑顔で私とさっちゃんを手招きした。


「女の子達は一階の和室の部屋で寝てね。お布団敷いてあるから。

神崎君と斉藤君は、二階の裕樹の部屋を使ってくれればいいわ」


「ありがとうございます」


「とりあえずみんな。座っていいのよ。

リラ~ックス、ねっ」


そう言うと、お姉さんは台所へ入って行った。


明るい人だな。


なんだか瀬名君とは正反対みたい。